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びわ湖大花火に地元が反対決議 高く長い有料席は「公平性に欠ける」:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

 琵琶湖の夏の夜を彩る「びわ湖大花火大会」が8日に開催される。コロナ禍を経て4年ぶりとなる中、地元住民からは開催反対の決議文が大会実行委員会に出された。異例の事態はどうして起きたのか。

 花火大会では、大津市の大津港一帯から約1万発が打ち上げられる。例年、大津市の人口とほぼ同じ約35万人が県内外から訪れる。

 今年は「安全確保のため」として、有料観覧(4500~6万円)を前回から約1・1万席増の5万席とした。有料席エリアは大津港マリーナから、堂の川までの約2キロとなり、前回より約500メートル延長される。有料席と道路の境界には観覧者の滞留防止のため、高さ約4メートルの目隠しフェンスを設置する。

 当日は混雑が予想されることから、実行委はJR大阪駅京都駅、三ノ宮駅などのデジタルサイネージ(電子看板)で「有料観覧席のチケットをお持ちでない方は来場をご遠慮ください」と呼びかけている。県内14の大学にもポスターを掲示した。担当者は「雑踏事故防止のために、できうることをしたい」と話す。

 一方、地元の中央学区自治連合会(52自治会、自治会員計2074世帯)は7月20日、花火大会開催に反対する決議文を賛成多数で承認。翌21日に大会実行委へ提出した。

 決議文では反対の理由として、交通渋滞や混雑が激しいこと▽ごみや深夜までの騒音による住環境の悪影響▽高く長い有料席と約4メートルのシートによる壁の増設、の3点を挙げる。

 自治連合会の青木正博会長(72)によると、毎年のように交通渋滞やごみの問題に悩まされ、対策を要望してきたが改善されず、フェンスで花火が見えづらくなり、地元の不満が高まったという。「地元の不快感、拒否感が増した。地元住民は花火大会をテレビで見なさいと言われているようなものだ」と話す。

 決議文では「有料席を購入できる人は限られ公平性に欠ける」などとし、「だれのための花火大会か、何の意味が花火大会にあるのか」と指摘する。

 青木会長は「観光振興も大事だが、地域で困っている人の気持ちも大切にしてほしい。夏の風物詩として、誰もが楽しめる花火大会にしてほしい」と話す。

 決議文を受け、川戸良幸実行委会長は「コロナ禍からの復活という希望の花火であり、予定通り実施したい。来年度以降は地域住民の意見を聞いて、どのようにするか検討したい」とコメントを出した。(林利香)

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