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「突然難題を突きつけられた」…受験生向け「救済策」に大学側当惑 - 読売新聞オンライン

 大学入学共通テストが15、16の両日、北海道内でも一斉に行われる。文部科学省は、コロナ感染で共通テストを受けられなかった受験生に対し、大学独自の個別試験で合否判定するよう各大学に要請した。ただ、道内には個別試験を予定していない大学などもあり、公平性などの観点から、関係者からは困惑の声も聞かれる。

 「難しい課題を突然、突きつけられた」

 釧路公立大(釧路市)の小路行彦学長は、文科省が新型コロナで共通テストを受けられなかった受験生向けに打ち出した「救済策」に、戸惑いを隠さない。

 文科省は11日、今回の共通テストで、受験生がコロナ感染で本試験も追試験も受けられなかった場合は、2次試験などの個別試験などで合否判定できるとし、2次試験も受けられない場合に備え「再追試」も講じるよう各大学に要請した。

 しかし、釧路公立大は、前期日程の入試の合否を共通テストの点数で判定し、個別試験を行わないことから、試験問題を用意していない。文科省は面接や小論文などの実施も求めているが、日程の調整なども必要となる。小路学長は「今から試験問題を作るのは難しい。どう(合否の判定を)できるか検討しているところだ」と話した。

 一方、札幌医科大(札幌市)は、共通テストで基礎学力を確認し、2次試験で数学、理科、外国語の試験と面接を行う。国語や地理歴史などは共通テストでのみ課されるが、2次試験からの受験となれば合否判定のあり方を再検討しなければならないという。入試担当者は「問題は既に作成済み。公平性が確保できるような方法を早急に考えなければならない」とした。

 昨年は長期休校による学習遅れが生じたり、体調不良などで受けられなかったりした受験生向けに、実質的な追試験となる「第2日程」が行われたが、今年は実施の予定はない。

 ある国公立大の関係者は「文科省が昨年のように共通テストを3回実施すれば、状況は違ったのではないか。受験機会を増やした時点で、公平性は失われたともいえる」と、今年の文科省の措置に疑問を呈した。

 末松文科相は14日の閣議後記者会見で「公平感の問題は学校も難しい判断となるが、入試を実施していただきたい。一人でも多くの受験生の機会を確保するという意味。理解をいただきたい」と述べた。

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